<磐梯の清き流れに・・・・>

釣友のポンちゃんを誘って、平日日帰りの会津地方渓流弾丸釣行に行くことになりました。
最初は山形の「Nullちゃん」のフィールドにいぐべ!!と思っていたのですが、翌日から9日連続勤務予定の入っているAstrum。
いくらタフ&キチ&パボの三拍子揃ったAstrumとは言え、片道約400Km・所要時間5時間15分予想の山形の奥地までの日帰り弾丸の後の9日連続出勤は、かなりハードです。タウリン2000mgのリポビタンDを10本用意して臨むにしても若干の不安を覚えます。それに、病み上がりで最近やっとリハビリ釣行を始めたばかりのポンちゃんの体調のことも考えると、キビシイかもしれません。
ポンちゃんに相談したところ、無理のない会津あたりの渓流で行ってみたい所があるんで、そこに行くのはどない?との話。ふたつ返事でOKして、ポンちゃんの愛車に乗り込みました。

真っ暗な林道を慎重に運転して着いたのは、木立の隙間からこぐま座の極点「ポラリス」をくっきりと望める真北から真南に流れる川でありました。

夜が明けるのを待って川辺に立つと、渓流に来た!!と実感する水量豊富な清流。

「イェッホ〜ぉ〜ぉ!!」
大きな奇声を上げて、期待度300%で入渓しました。
水の量がハンパじゃなく多い!!ポイントがいっぱいありすぎて、舞い上がってます。
ココという流れに、丹念にフライを流して、
「ココで、ジュボッ!!と…。」「ここには、居るかも…。」とブツブツ独り言を連発しながら、同行のポンちゃんそっちのけで釣り上がります。
しかし・・・・・
ま・・・・・ったく反応なし!!

1時間半ほど釣りあがって、まるっきりアタックがありません。
Astrumとポンちゃん、顔を見合わせてます。
視線と視線がカラミ合い、お互いがナニかを訴えかけています。
「こんなハズじゃなかったのに・・・・。」
「場所変える?」
「先行者がいるワケじゃないよね?」
「オレたち、釣り方がヘタなんかの〜ぉ。」

そんなアイコンタクトの中、強い流れのまんまんなかから、Astrumのフライをパクったサカナが出ました。

18cmほどの、色白のイワナです(^-^)
これで、サカナがいる!!と期待させられてしまったダッペヨフライマンのふたり。

目いっぱい期待させられて、場所を変えようと言い出せないまま延々5時間も釣り上がることになってしまったのでした。
しかし・・・ゼンゼンダメです。まったく反応がありません(?.?)?ナゼダ〜!!

いいかげん反応の薄さにイヤケがさしたAstrumとポンちゃん、地図を眺めて次の川に移動しました。

次の川は、アクセス道路のルートから、上流から下流への拾い釣りみたいな格好です。
最初に通りかかった上流部の橋のたもとでチョッと試し釣り。
Astrumは橋の下流部・ポンちゃんは上流部に入ります。

ふたり揃って釣れるほどの広さは無い川ですが、何となくポイントが絞りやすくて、案外イケるんじゃない・・・?という感じ。浅い瀬を流した3投目でジュポッと反応がありました。思わぬ場所からの反応で、あッ!!と思ったものの痛恨の合わせミス。
でもサカナがいる事が分かって、チョッとスイッチが入りました。
次に出くわした少し深さのある澱みで「ココで反応があったら、この場所はサカナいるな。。。」と思いつつ流したフライに、しっかりアタックが・・・・。
 
24cmのイワナ。
やっと出会えました。待望の奥会津のイワナです。
それにしても、黄色やオレンジの斑点が驚くほどいっぱい散りばめられて、ヒレの縁に白い線が入ってます。これでお腹がオレンジ色だったら、日光湯川で釣れるブルックトラウトかも・・・と思ってしまいます。

これで気を良くしたAstrum。再び気合を入れて釣り上がると、今度は瀬の沈み石の前でフィッシュ!!
ところが下流の方に走られ、気がついたときにはテンションが無くなってました。
フライの結束部分が解けたようです。
クーッ!! クヤシイ!!

車を停めた橋の上から、ポンちゃんが「先に車に戻ってるよ〜。。。」と声をかけてきました。どうやら橋の上流部は、あまり良い反応ではなかった様子です。

もう少し下って、次の橋のたもとから再入渓。
渓相ま申し分なく、釣り上がりの早い段階でポンちゃんに待望のヒット!!
小ぶりなヤマメではありましたが、ようやくの一匹にホッとした空気が漂います。

その後相次いで1匹ずつのヤマメの姿を見たポンちゃんとAstrumではありましたが、その後は一向に反応なし。
折からの日中の暑さも手伝って、集中力は途切れがちです。
大きな渕を迂回せざるを得ない状況で、ポンちゃんを先頭に葦のヤブ漕ぎを強いられます。

そして、やっと渕を迂回して、こりゃまたイカにもイワナが飛び出してきそうないい流れに来たんですが・・・・ゼンゼン反応なし。
オマケに、道路への脱出路が見当たりません。
踏み跡さえも発見できず、どっちに道路があるのか見当もつかない状況。。。。
この状態で、病み上がりのポンちゃんがブッ倒れたり、クマさんに襲われたら、助けを呼ぶ方法も逃げる方向さえも判りません。
・・・・・といいつつ、しっかりフライだけは流していたりしますけどネ。

なんとか脱出路を見つけ、ヤブをかき分けて道路に出たとき、ポンちゃんもワタシも言葉を発する余力さえも無くなり、帰巣本能だけでひたすらクルマを目指したのでした。

というわけで、チョー入れ込んで出かけた奥会津方面弾丸釣行は、ポンちゃんと二人して、コテンパンに
打ちのめされてしまいました。
 
「磐梯の清き流れに魚住まず、元の濁りの涸沼恋しき・・・・」
松平定信の「天保の改革」のごとく、美しく清き渓流でデカいイワナをバッコンバッコン!!の予定が、机上の空論に等しく叩きのめされたAstrum。
帰宅途中には、やっぱり、涸沼川にそそぐ野池に寄り道して、3匹のブラックバス君と戯れて帰宅したそうでありました。


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