「聖地:日光湯川へ・・・。」


夜が明けきらないうちに日光市内を抜け、戦場ヶ原を目指して走ります。
今日は、あだむすパパさん、Lazyばむさん、愚鱒さん、たつとさん、ポン吉さん、そして私の6人で、日光湯川釣行なのです。



朝日に追いかけられるように、いろは坂を登っていきます。 
い・ろ・は・・・「ほ」のカーブにさしかかった時、「ほ」の看板が
「ぼ」に見えました。
いやーぁな予感。。。(・_・;)





ご来光。お天気良さそうでハッピー。




まだ5:00前というのに、中禅寺湖畔では、すでにダブルハンドのロッドを振るフライマンが・・・・。人のことは言えません。かくいう私も、眠れぬ夜を過ごした一人です。



朝靄をついて、ひたすらキャストとリトリーブを繰り返す孤高のフライマン。
彼は、夕方も、同じ場所で同じ姿勢でキャストを続けていました。


待ち合わせ場所に皆さんが到着され、支度していざ出陣!!
入口には、こんな看板が立っています。


今回の釣行のホスト役である愚鱒さんの案内で、遊歩道の奥に踏み込みます。


入渓点の石楠花橋に立って川を覗くと、けっこう頻繁に魚がライズしています。

眼光鋭く獲物を追う5人のおじさん達。
「ヤマさん」「ゴリさん」「デンカ」「チョーさん」「マカロニ」。。
・・・・うッ、古い。。。

視線の先にあるのは、女性専用露天風呂・・・・ではありません(^^;)
ライズですよッ。ライズ。。。
皆さん、さっそく、そのライズに向います。
愚鱒さんとたつとさんは、早々にフィッシュ!! ランディングの体勢です。
さすが。。。


私は・・・・・というと、ディズニーランドに行った幼稚園児のようにウロチョロし、30分後には、皆さんとはぐれてしまいました。

ウロウロしながら、私もライズ発見!!
岸から投げるには、私の腕では遠すぎます。それでなくても、この時点で、すでに
フライ3個が自然と同化してしまってます。
愚鱒さんにいただいた左の写真、なんとなくカッコよくフライフィッシングしている
ように見えますが、実は自宅の風呂釜の材料に・・・・と思って、目の前の古代ヒノキ?の
発掘中です。愚鱒さーん、そんな写真撮らないでくださいよーぉ。(・_・;)

できるだけ近寄って、ライズポイントに#20フローティングピューパを流すと、
アタックがあり、ネットイン。ヽ(^O^)ノ
写真撮ろうとデジカメを用意してたら、手のひらから跳ねて逃げていってしまいました。


2匹目がなかなか釣れないので、あだむすパパさんのビール撮影に合わせて、私も持っていったスキットルのコニャックを舐めていたら
酩酊状態の中で釣れていました。

   
(左から・・・・)うッしゃッ!        シェー??          エッサッ!!         ホイサッ。。
念のためお断りしておきますが、「ドジョウすくい」を踊っているのではありません。
あだむすパパさんに撮っていただいた、いちおう私も釣ったよッという証明の4連写真。。。



たつとさんの監視カメラに記録されたのは、ライズ地点でポン吉さんにお説教をたれる私。

Astrum:「飛雄馬よ。あの星が巨人の星で、その隣にあるのがヤマメの星だ!!」
ポン吉:「おかしな奴は無視して、フライ交換しよーっと。。。。」



今日の目的のひとつに、「コンニチワ攻撃」の体験がありました。
戦場ヶ原の遊歩道は、フライフィッシングポイントであるとともに、社会科見学ポイントでもあります。
岸辺に座ってティぺットを交換していると、「コンニチワ!!」「何が釣れるんですか?」という攻撃が、嵐のように降り注ぎます。
中には、破れかぶれのぞんざいな口調で
「ごんにぢわーぁ!!!!」と叫んでくる輩もいます。

そんな行列が側を通り過ぎる中で、本日のハイライトが訪れました。

ポイントは、横たわる倒木の真下で、魚がライズを繰り返しています。
まともに狙っても木に引っ掛けますんで、上流側に静かに立ちこみ、ティペットを長くしてフライをフニャフニャッと落として、
流れに乗せようというイメージでキャストします。フライが上手い具合に流れに乗って、倒木の下を通りすぎた所でライズしました。
一発でフッキング!! すばやく魚を倒木から引き離し、ラインを手繰り寄せてきます。

  

魚をとり込む時に、遊歩道の方で声がしました。
「あっ!! 釣れてる釣れてる!!」
ネットですくってカメラを取りに岸に戻ったら、小学生の大群が駆け寄ってきて取り囲まれました。男の子が口々に「どんな魚が
釣れるんですかーぁ?」と訊いてきます。女の子が「校長センセー、この魚、なんていう魚ですかーぁ?」という声を出します。
はてな・・・・σ(^_^;)? 私、校長センセーという名前と、ちがいますが。。。 よく見ると、一人だけ大人の人が交じってました。
そうです。その方が校長先生なのでした。なんでも知っている校長先生が、うーん。。。と口篭もっています。

私が替わりに答えてあげました。
「これはネ、ブルックトラウトって言う魚で、日本名は川鱒。アメリカのコロラド州原産のマスで、日本でもとれる所は、ここを含めて
あんまり多くない珍しい魚なんだよ。」 なんと、入漁料2000円を払った時に付いて来たパンフレットの魚種紹介欄を読んでいた私は
子供電話相談室の「
むちゃく せいきょう先生」のように魚のことをよく知っていたのでした。
小学生と言えども、女の子に甘いAstrumです。小学生達から、尊敬の眼差しが注がれます。(・_・;) 

4匹目も、同じ場所の対岸の繁みからアタック。今回見ていたのは、中年のご夫婦。こちらの方も魚を見に近寄ってきて、いろいろと
訊いてこられました。

この3匹目と4匹目は、自分の思った通りにフライを流し、思った通りにキャッチ。
自分でも満足の2匹です。


午後からは、魚の反応が少なくなってきました。私は皆さんと離れて、上流に
ライズを探しに行きます。

カモのカップルは、やたらとライズしてるんですけどねーぇ。。。



かなり歩いてきて、遊歩道と川が離れた人気の無い所でライズ発見。
複雑な流れの淵の反転流のところでライズしています。

ここも川の中に立ち込んでキャストしなければなりません。
フライをフリッピングで流し込もうとやってみましたが、ラインが流れに揉まれて沈み込んで
しまい、うまくライズの位置まで届きません。ここもティペットを長くとって、反転流の真上
から、フニャフニャ・ポトン・ツーッ・ガバッ。。をイメージしました。
フライを流れに揉まれても沈まないパラシュートに替えて、キャスト!!
でも、狙った所まで届きません。

2回目のキャストは、後の枝の餌食に。。。


しかし、すばらしい風景です。男体山をバックに、川と時間はゆったりと流れます。


このままではライズ地点に届きそうに無いので、もう少し近寄ろうと思って足を踏み出した瞬間、ガクッと深くなっていました。

アブナイ、あぶない。危うくドザエモンとして誰かのフライにライズするハメになるところでした。戦場ヶ原を訪れるのは小学生と
カップルばっかりで、ミニスカートの女子高生とかコギャルは来ないでしょうから、ここで転職して噂の湯川のユーレイさんと同僚に
なっても楽しくないですもんねーぇ。

気を取り直して、3回目のキャスト。
今度は上手くいって、飛距離もフライの着水点もバッチリです。でも、アタックしてきません。
仕方なくラインを回収している途中で、ブルブルッと竿が震えました。


ラッキーヒットをキャーッチ!!


この淵では、かなりデカそうなライズがありましたが、取れませんでした。
後で、ニンフを流してみればよかったと後悔してしまいました。


夕暮れ迫る湯川の下流で、ひとり真剣にフライをキャストしているヤツがおりました。一緒に釣りをしていた皆さんは、私の往生際の悪さ
に呆れて、帰ってしまわれました。

尺物のブルックちゃんを釣って、後でたっぷり自慢してやろうという私の不遜な企みも虚しく、たそがれのチョークストリームから
ブルックトラウトが顔を見せることはありませんでした。

あとでお話を聞くと、皆さん一様に2ケタ以上の釣果を上げられたようです。私の5匹は、おそらく今日湯川を訪れた釣り人の中でも
最低の釣果だったのだろうと思います。FFの技術やフライの完成度・ラインナップなどを含めたすべての面において格段の差があるのは
分かっていても、何となく悔しい気もします。
でもそれ以上に、ホームページという媒体がご縁でお知り合いになった方々と、この大自然の中で、ひとつのライズに一喜一憂し、悠々と
フライフィッシングを楽しんだことに、かけがえのない時間を共有させてもらった大きな喜びを感じる1日でした。
(一喜一憂したのは私だけで、皆さんは、二十喜無憂くらいでしたけどネ。。。)

皆さん、お誘いいただいて本当にありがとうございました。


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