嬉し悲しや、忍フィング

週末の予定が、ポコッと空いてしまった日曜日、急に思い立ったように日光湯川に出かけました。もしかしたらシーズン最後の釣行になるかもしれません。

最近恒例となった、我が家の「爆釣無事カエル」をナデナデして、朝3:30に自宅を出発しました。
途中、急遽参加のmomoさんを拾って、一路湯川へ。。。。

←我が家の守り神:「爆釣ヴジカエル」


霧の日光市内を抜けると、朝日と青空が広がります。

いろは坂「ほ」ポイント。
これが「ぼ」に見える時は、釣果は望み薄です。
「ほ」に、なんか鳥のフンみたいなのがくっついて、「ぼ」に見えるんですが・・・・(・_・;)

釣りはじめたのは、6時。5月に来た時に反応の良かった上流部の「湯滝」から入渓しました。

釣りはじめて直ぐの緩流帯に目を付けた私は、フライをしつこく流します。
目論見どおり、マーカーが逆流した瞬間、フィッシュオン!!
手元まで寄せながら、momoさんを呼びます。Momoさんが、藪の陰から顔を出した瞬間、バレたーぁ。。。(→。←)
釣り下がりながらポイントポイントにフライを流すと、頻繁にウキが引っ張られます。
連続7回「ありゃ・ウワッ・あちゃーぁ・くっそーぉ・あいたーぁ・へたくそッ・ガ〜ン。。。。」

で、遂に待ちに待ったその時が、やってきました。
ウキが上流側に引っ張られたのを見て、ロッドを跳ね上げると
「ビンゴ〜ぉ〜ぉ!!」
久しぶりに見るブルックトラウトです。
良かったよーぉ。また会えたよーぉ。。。\(^O^)/

先行するmomoさんに追いつくと、momoさんも小さいながら再会がかなったようです。
その後も、ポイント毎にポツポツ釣り上げて滝下まで来ました。


さーぁ、これからがホンバンですよーぉ。。。。
と思ったら、魚の付いていそうなポイントには、ことごとく釣り人が入っています。
ライズは見当たらず、虫の飛翔も少ないようです。
日曜日だし、シーズン終盤だし、前回みたいなワケにはいかないよなーぁ。。。

空いている場所を見つけてフライを投げるていると、momoさんが呼んでます。
「さっきあそこでライズがあったんだーぁ。 ドライでは出なかったんで、ニンフでやってみてッ!」と、水に沈んだ樹木の先を指差します。
「うんうん、ああいう所にはゼッタイ魚が付いてるよねぇ。」と言葉を返す私。
さっそくキャスト!!
すると、すぐに反応が。。。。
きました、きました。やりましたッ!!(p^-^)p
ちっちゃいけど、7匹め〜ぇ。と思ったら・・・・。
ここに居るはずのないヤツでした。
キャバクラに女子高生のカッコしてる女の子はいても、女子高生がいるはずがないのと一緒で、湯川に「う」のカッコしてる魚はいても、「う」がいるはずはありません。(-_-;)
この魚は、私が見た事が無いサカナ。
そうです。「ホンマス」に違いありません!!
これはきっと何かの間違いです!! なんで、キミがいるんだよーぉ。。。


しばらく釣り下がって倒木が2本横たわる三角地の深場に来ました。ここは魚がいる・・・・というニオイがプンプンする場所です。前回も、ココで3匹釣った記憶があります。
ポイントの真横にキャスティングポジションを決めて、フライをプレゼンテーションします。しかし、狙った所より少し下流にフライが落ちてしまいました。ピックアップしてもう1回キャスト。
あちゃーぁ。。。今度は、奥の倒木に引っ掛けてしまいました。
フライを回収しようと倒木を伝って渡ろうとした瞬間、その倒木がズブズブッと沈みました。1本の大きな木が倒れているように見えた倒木は、真ん中から割れていたのです。バランスを崩しながらも、平均台の女王:コマネチちゃんのように向こう側の木に飛び移った私。これでピタリと着地を決めれば、10点満点!!
ところが着地の瞬間、コマネチちゃんよりチョッピリ出っ張ったお腹の分だけ、前のめりに着地してしまいました。瞬間的な反動でお尻を下げてバランスを取ります。と同時に、目の前にあった倒木の枝に右手を伸ばします。今度は、倒木の上でウエイトリフティングの三宅選手状態です。
持ちこたえることができるかッ・・・・・という微妙なバランスの一瞬の中で、無情にも右手に掴んだ枝が水中からスポッ!!
私の視界は、水面⇒草むら⇒緑の林⇒青空という順番でスローモーションに変化し、気が付いた時には、川の中で尻もちをついていました。
お腹のウェイダーの口から川の水が流れ込んで、ジワジワーッとシャツやパンツが濡れてきます。立ち上がろうともがいても、深くて手で支えきれません。
水はどんどん侵入してきて、流れの強さに押し流されてしまいそうな勢いです。


どうやって立ち上がったのか、覚えておりません。
岸に這い上がった時には、私のフトモモの半ばまで水が侵入しておりました。
しばらくの間、放心状態・・・・・。
正気に戻って、状況を把握します。
立ち上がって歩くとタポン・タポンと音がして、波間で私のポコちゃんがプカプカ漂って弄ばれます。
ウッ、キモチいーぃ。。。ウソです。かなりキモチ悪いです。それに、このまま水を持ち運びつつ釣りをするのは、ヒジョーに疲れるような気がします。


とりあえずフィッシングベストを脱ぎます。でもウェイダーを脱ぐには、離れているとはいながらも、通りがかりのハイキング客の目が気になります。
そこで、上着とTシャツを首の所までたくし上げ、腹ばいになって腕立て伏せの体勢を取ります。
その状態で、右足を少しずつ上げていきます。
そうすると、ウェイダーの中に溜まった水がジョボ・ジョボ・ジョボと、ウェイダーを伝って流れ出てきます。幾分右首筋の方にも水が流れ出てきますが、ウェイダーを摘まんで溝を作ってやると、上手い具合に水が流れ出てきました。さらに足をくの字に曲げると、つま先に入った生暖かい水が、右足を伝って流れ出ます。遥か昔、おもらししちゃった時のあのナマ暖かさの記憶が呼び覚まされます。(^^;) 左足も同じようにして、水を抜きます。湯川くんだりまで来て、わたしゃ一体何やってんでしょう。。。

一連の水没復旧作業が終わった頃に、momoさんにケータイで連絡します。
momoさん、心配して駆けつけてくれました。momoさんに言われて、デジカメや持ち物のチェックなどを済ませていると、いくぶん安心感と冷静さが取り戻せたような感じです。

で、よく考えると、まだ残っている足首から下の水を抜くには、やはりウェイダーを脱ぐしかなさそうです。
人目を気にしながら、コソコソとウェイダーを脱いで、靴下を絞って、やっとひと息ついた感じです。再び釣りをする意欲が湧いてきました。でも、冷たいよーぉ。。。。(;_;)
そんな私の姿を、momoさんが写真に。。。。momoさーん、カンベンしてくださいよーぉ。。。(泣)


昼食の場所を選んで、パンをかじり終えます。
さぁーて、お腹も膨れたし、釣り再開!!
脱いでいたベストをつかみ立ちあがった瞬間、ベストの胸ポケットから「ボトン!!」
「ゴロンゴロン。チャポン。」
ん? 何が落ちたんだ? セブンイレブンのおむすびは、買ってこなかったはずだけど???
がーん。。。。
前回来た時に水没してお亡くなりになったデジカメ。さっそく買い替えたのは言うまでもありません。
・・・・・(;_;)しくしく。  まだ、5回くらいしか使ってないのに・・・・。

まだ「あゆみちゃん」や「まいちゃん」の色っぽい写真も撮影することなく、魚と景色とmomoさんとbinさんという面白くも無い被写体・・・・m(__)m・・・・しか撮らせてもらえず、しかも「う」の写真を最後に逝ってしまうなんて、何とも哀れなカメラです。
不憫でなりません。
若くして志半ばにしてイッてしまったデジカメ君。安心してくれッ。「あゆみちゃん」の色っぽい写真を撮りたいというキミの志は、私が必ず受け継いで実現して見せよう!! 安心して、成仏してくれ〜ぇ。

湯川の水で身を清め、累計2台のデジカメを奉納した私に、湯川の神様が御利益を与えないワケがありません。
当然それからは、マリナーズのイチロー状態。いわゆる「ゾーン」に突入です。

こんなのも釣れちゃったりして・・・・・のブルセラ・トラウト。

でたッ!! momoさんの、バホバホ踊り。。。

水没した倒木の下に隠れているブルックをイメージして、倒木の際ギリギリの所を流したら、グググッ!!という手応え。
釣れたのは、本日最大の25cm。(カメラが無いのが口惜しいところです。)

圧巻は、帰り際の湯滝展望台の下でやってきました。
橋の上から中年のご夫妻が見てる前で、マーカーに反応が・・・・。
1匹目がかかった時に、中年ご夫妻のご主人が「ほらほら、魚がかかってるぞ。」と奥さんに話しかけています。魚をリリースして再びキャストすると、間髪入れず2匹目。「あら、また釣れたわ。」という奥さん。2匹目とやりとりしている間に通りがかった家族連れやご夫妻など10人ほどのギャラリーの目の前で、連続4匹を釣り上げてしまいました。
奥さんが、「すいませーん。その魚、何て言う魚なんですかーぁ。」と、声をかけてきます。ネットを差し出して、魚を見せて説明する私。周りの人も集まって、魚を覗き込みます。 
カイカ〜ン!!

同様に、姿の見えなかったmomoさんも、大勢の人が見守る中、滝ツボで首尾良く釣り上げたようです。

中には、正体不明の小さい渓魚も釣れてきます。
ヤマメっぽい薄っすらしたパーマーク。ピンクがかった魚体。「ヒメマス」かな?
うーん。何となく色っぽい名前です。なにげに嬉しくなってしまいます。
彼女は、湯川のオードリーちゃんなのかもしれません。小さいヒメマス・・・・単純に英語に直せば「リトル・プリンセス・トラウト」(・_・;)?
んな、バカな。。。。
(あとで聞いたところによれば、ヒメマスに間違いなさそうです。)
でもそうだとすれば、自然渓流で釣り上げた「ヤマメ」「イワナ」「ニジマス」「ブルック」に次いで、5種目めの渓魚ということになります。

この場所で、短時間に連続9匹を釣り上げた私。
終わってみれば、24匹という好結果に大満足。

湯元温泉の硫黄分タップリの温泉で疲れを癒した私は、今シーズンの最後を飾る渓流にもう1回立つことを決意して、デジカメをまた1個買うことも決意して、買った最初の被写体は女の子の色っぽい写真にすることも決意して、水の入りにくいチェストハイのウェイダーを買うこともチョッピリ決意して、日光の山を後にしたのでした。


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