真円にはちょっと欠けた沈みかけのお月様に見送られて、自宅を出ました。 やすらはで 寝なましものを 小夜更けて かたぶくまでの 月を見しかな(赤染衛門) そう・・・・来ないとわかってたなら、傾く月を見ることもなくベッドに入って寝てしまったのに。。。。 というあゆみちゃんの嘆きに、心の中で「ゴメン!!」と謝りながら車を北に向けます。 ……へッ? ウソがミエミエ?。。。。σ(^_^;)? で、車を付けたのは、とあるコンビニのパーキング。 ふと見ると、猫のマイケル。。。 にわかに中腰になって、フンばりはじめました・・・・・ンコ。。。 事が終ってホッとしたところを、ファインダーが狙ってました。 ん??? 「おめーぇ、なんでオレのスッキリしたとこ、フォーカスしてるんだよーォ!」 で、待ち合わせの真希ちゃんから、コール音が3回。。。 「そこに停まってるの、Astrumさんだっぺーぇ。。。」 なぜか、真希ちゃんじゃなくて「ポンちゃん」の声・・・・(・_・;) ポンちゃんをサイドシートに乗せて、ふたたび北へと向うAstrum。 「ひさしぶりーぃ!! ヽ(^O^)ノ」と見つめあう二人。。 カーレディオから流れる切なすぎるバラード。。。 きらめく朝日が、二人を無口にさせて、重なりあった目、ルームライトを消す指が震え・・・・・。(-.-)y-¨゜ Highwayに入った途端、テンションはサイコーです。 「Astrumさーん、オレ、感激ですーぅ。。。」 「へッ? 何が?」 「コレ、オレが昔、シーサイドストリートでブイブイゆわせてた頃にステレオから流してた曲ですよーぉ。」 ポンちゃん、涙を流さんばかりに喜んでます。 「あたりまえジャン!! Winkは永遠だぜッ!! ヨッシ、いっしょに歌おう!!」 ♪♪ はろーうぇーい はろーうぇぇーい (注:正式には、Heart on wave Heart on waveと言っているらしい。。。) あーなたは こーなーいーぃ わたしのー おもーいをジョークにしないでぇ ロンリー ゆらゆらスイミン ゆらゆらドゥリミン 愛がゆれーぇるぅ〜 ストーップ!! ♪♪ という盛り上がりの中、辿り着いたのは福島県の山奥の渓流です。 そそくさと支度をして岸に立ちます。 なかなか良さげな流れです。 でもキャストするには、後ろの木の枝が邪魔になります。 少し川に立ち入って……と思い、石伝いに川の中央に立ち、、、という瞬間 「ズルッ!!」 思わず「ぐぅッ」と呻き声をあげます。 しばらく痛さで立ち上がれませんでした。私の右のオシリが・・・・・。。。 ハッキリ言って痛いです。ちょっとした不注意で、子供を産めない身体になってしまいました。。。(泣) 山奥の第1の川は、どれもコレもチョー滑りやすい石の川だったのでした。 それでも、ポンちゃんを先頭に、果敢に釣りあがるAstrum。 し、し、し、しかし……。 食わねーぇ。あたらねーぇ。姿もみえねーぇ。。。 で、早々に見切りをつけて、やってきました。第2の川。 こりゃ、でっけー川だーぁ。。。水量も多いぞーぉ。。。 「こんだけデッカイと、先行者なんか関係ないっすよねーぇ。。。」と、ポンちゃんが楽観的予測を述べます。 「なるほどーぉ。。。たしかに。。。。」妙に説得力のある予測に、思わず納得。 で、で、でも……。 流れが強すぎて、向こう岸に渡れないんですけど。。。。(;_;) それでも、せっかくポンちゃんがやる気満々だったので、ヤケクソ気味に先頭を切って川を渡るAstrum。 「大丈夫だったよーぉ。。。(p^-^p) 早く渡っておいでーぇ。。。」と、ポンちゃんを促します。ところが、ポンちゃん、なぜかそのまま釣りあがり始めました。。。 ゲゲッ。。。 西村寿行原作 渡瀬恒彦主演・・・・・「君よ憤怒の川を渡れ!!」 1回のアタリもなく堰堤に辿り着きました。 だだっぴろーい砂地のプールが広がってます。 遥か彼方に見える流れ込みの瀬までのルートが見当たりません。。。 ポンちゃんが、「真ん中通って行けば大丈夫でねーですかい?」と、またしても楽観的予測を述べてます。 「今度は、騙されないぞーぉ!!」 で、Astrumは、慎重にポンちゃんの後ろをついて行くことにしました。 ソコは、浅いんだよねーぇ。。。(足どり軽く縦断するポンちゃん) ほーら、だんだん深くなってきたべよーぉ …・・・・・チーン。。。。。。アーメン。。。(哀愁漂うオトコの後姿) 決死の急流横断と、底なしプール縦断の努力も空しく、この川でも1回たりとも食わん・あたらん・見えん。。。。に終ってしまいました。。。 期待を裏切られたポン&トラは、一縷の望みをかけて、第3の川に上がる交差点に差しかかりました。橋から川を覗きます。 「トラさん、なんか水がねーでゲスが・・・・・・・。」 「上流に取水堰があるんじゃないのーぉ?」とAstrum。 どうやら、ポンちゃんの楽観的予測が伝染してしまったようです。 で、険しい山道をウナリをあげて登っていく我が愛車「おさわりくん」 でも、行けども行けども、やっぱり水はありませんでした。。。。(;-_-メ;) あきまへん。。。 絶対絶命のピンチ。 このまま「ボ」では帰れません。 なんせポンちゃんは、昨年6月以来10ヵ月ぶりの釣行なんです。 なんとかヤマメさんの姿を見せてあげたい!!という心優しき想いを抱くAstrum。 意を決して反転し、次の川へと車を走らせます。 ♪♪ はよーくぅぇーい はよーくぅぇぇーい (注:正式には、早よう食えぃと言っているらしい。。。) ヤーマメは こーなーいーぃ わたしのー フラーイをニンフにしないでぇ ロンリー ゆらゆらフローティン ゆらゆらドゥリフティン ハリがしずぅーむぅ〜 ストーップ!! ♪♪ アホな歌をわめきながら、やって来ました。第4の川。 Astrumは上流に、ポンちゃんは下流に、分かれてポイントを探ります。 第1投目、瀬を流す私のフライに、シュポッ ビクビクッ!! 一瞬、ギラッとする魚体を見せたものの、サカナは反転してしまいました。 「チクショーォーッ!! バレターぁ。。。」 それでも、反応する魚がいるとわかって、にわかに元気が出てきました。 ふと見ると、良さげな淵があります。 よく見ると、なんとなく小さい波紋が立っているような感じです。 泡が破裂する波紋のような気もしますが、シチュエーションとしては「いかにも・・・・」というポイントです。 なんとなく予感がして、それまで結んでいた#14のパラシュートを#20のCDCダンに替えました。 1回目のキャスト。音無し。 2回目。。。同じく。。。 3回目は、少し近づいて、流れ出しの流心からスーッと流れるようにキャストしました。 フライが、最も深い場所に差しかかった時、水底から黒い影が浮き上がってきて「ジュルッ!!」という感じでフライを飲み込んでいきました。 「ビンゴーォーォーォー!!!」 小さい淵からけっこう簡単に引きずり出したヤマメは、意外にも大きいヤマメでした。 全長23cm強。 今年の最大サイズです。 うれしーぃ!! 見ていると、その先の淵でも波紋ができています。 釣れたおサカナさんを自慢しながら、ポンちゃんを呼んできて「いかにもポイント」を示します。 残念ながら「いかにもポイント」からは出なかったものの、その上の瀬尻から、ついに1匹引きずり出しました。 ついに、ポンちゃんに、10ヶ月ぶりのヤマメが。。。(p^-^p) その後はアタリが遠のいたので、川を上がります。 この時点で、Astrumは8割方満足しました。 だだ、まだ時間があったので、残りの2割を満たすべく、第5の川を目指すことにしました。 ポンちゃんのナビで、山を越え、谷をまたいでやってきた第5の川。 水量も豊富なうえ、「いかにもポイント」がけっこうたくさんある感じです。 そして、川に足を入れた途端にサカナが走りました。 さっそく釣り上がります。 しばらく釣り上がったところで、ポンちゃんが1匹GET!! よかったねーぇ。。。ヽ(^O^)ノ Astrumは、アタックはあるものの、なかなかフッキングしてくれません。 3度めのフッキングミスで悟りました。 フライのサイズか流下姿勢に問題がありそうです。 で、#16のパラシュートに替えると、見事フッキング!! 小さいながらパーマークの美しいヤマメが、顔をみせてくれました。 そして、再び、18cmのコレまた美しいヤマメをランディング。 「いかにもポイント(中央の黄色い石の向こう側)」から出たのは、上の右側のヤマメ。 これで、残っていた2割の不満も解消されました。 ヨカッタ、ヨカッタ。。。。 で、上流の堰堤で釣り上がってきたポンちゃんを待ちます。 ポンちゃん、堰堤の手前の瀬でも1匹GET!! 「イワナが釣れたーぁ!!」と嬉しそうです。 いいなーぁ。。。 オレもイワナ釣りたいよーォ。。。 「で、ポンちゃん、何匹釣ったの?」 「うーん、6匹・・・かな?」 ええーッ!! そんなにたくさん釣っちゃったのーォ!! それに、イワナまで・・・・・・。 ぐやじーぃ!! オレもイワナ釣りたいーぃ!! ぢぎじょーォ!! というわけで、10ヶ月ぶりのポンちゃんに釣らせてあげるのを目的とした今回の釣行は、大成功に終ったのでした。。。 でもなんか、何となくクヤしいのはナゼσ(^_^;)???? 帰りのHighway、クヤしさを紛らわすためデッカイ声で歌ったのはいうまでもありません。 ♪♪ はろーうぇーい はろーうぇぇーい あーなたは こーなーいーぃ わたしのー おもーいをジョークにしないでぇ ロンリー ゆらゆらスイミン ゆらゆらドゥリミン 愛がゆれーぇるぅ〜 ストーップ!! ♪♪
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